この記事の結論
- 結論無料手段はいずれもデータ消去の責任が排出した側に残る
- 証明書4つの手段のどれも媒体ごとの証明書は出ないのが一般的
- 向くケース個人利用で記録を残す必要がない場合
- 委託すべき法人・官公庁で処分したことを説明する必要がある場合
- 当社物理破壊 ¥1,540/台(税込)〜。0円・無償の引取りは行いません
「HDDを無料で処分したい」という需要は大きく、実際に費用をかけずに手放す手段はいくつか存在します。ただし、無料で成立している仕組みはデータを読み出せない状態にする作業までは含まないことがほとんどです。HDDの処分を無料で済ませるか、費用をかけて物理破壊を委託するかは、「処分したことを後から説明する必要があるか」で決まります。
この記事では、無料の4手段を同じ軸で比較し、責任の所在と記録の有無を整理します。当社が発行する記憶装置物理破壊完了証明書は、一般に「データ消去証明書」と呼ばれる書類に相当します。
無料でHDDを処分する4つの手段
費用をかけずにHDDやパソコンを手放す方法は、大きく次の4つに分けられます。それぞれ運営主体と目的が違うため、データの取り扱いも変わります。
| 手段 | 費用 | 証明書の有無 | データ消去の責任主体 | 法人利用の可否 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|---|
| 自治体の小型家電回収ボックス | 無料で利用できる場合が多い(自治体により異なります) | × なし | 排出した本人(投入前に消しておく前提) | × 事業活動で出たものは対象外とされることが多い | 個人利用で、データが残っていない小型機器 |
| メーカー・業界団体の回収(PCリサイクルマーク) | マークのある対象製品は追加費用なしで回収される仕組みがあります(対象・条件は各社により異なります) | × なし | 排出した本人 | × 個人所有のパソコン向けの仕組みが中心 | 個人所有のパソコン本体を制度に沿って手放したい場合 |
| 家電量販店の回収・下取り | 無償の場合と有償の場合があります(店舗・時期により異なります) | × 媒体ごとの破壊証明は出ないことが多い | 引き渡す前に自分で消しておく案内が多い | △ 品目・台数に条件がある場合があります | 買い替えと同時に手放したい場合 |
| 中古PCショップ等の無料破壊サービス | 無料をうたう場合があります(条件は事業者により異なります) | △ 書面が出るか、媒体ごとかは事業者により異なります | △ 事業者との取り決めによる(書面がなければ確認手段がない) | △ 証跡要件を満たすか個別に確認が必要 | データの重要度が低く、記録が不要な場合 |
| 専門業者による物理破壊(有償) | HDD・SSD単体 ¥1,540/台(税込)〜 | ◎ 1台ごとに発行(写真付き¥550/枚) | 作業者が破壊し、実施内容を記録して発行 | ◎ 監査・入札の証跡として使える | 法人・官公庁、機密データを扱っていた媒体 |
表の内容は、自治体・事業者・時期により異なる場合があります。利用前に必ず各窓口の最新の案内をご確認ください。共通しているのは、無料の手段はいずれも「データを読み出せない状態にした」という記録が残らないという点です。
4つの手段は目的が違う
自治体の回収ボックスとメーカー回収は資源の再利用を目的とした制度で、データ消去はもともと想定の外にあります。量販店の回収は買い替えに付随するサービス、無料破壊サービスは部材の再販などで成り立つビジネスです。目的が違えば、含まれる作業も変わります。
「無料」が成り立つ理由を確認する
無料で引き取れる背景には、部材の再販や制度上の費用負担の仕組みがあります。当社の場合は、破壊後の機器・媒体を古物商許可(東京都公安委員会 第305590806398号)に基づき1点 ¥11(税込・税抜¥10)で買取し作業費から控除する形をとっており、0円・無償の引取りは行っていません。譲受けとして扱うことで、引き渡しの記録が残る形にしています。
「無料」の落とし穴 — データ消去の責任は誰が負うのか
無料の手段を選ぶ場合に確認しておきたいのは、費用ではなく責任と記録です。3つの観点に分けて整理します。
排出事業者の責任
法人が事業活動の中で出したパソコンやHDDは、一般的に産業廃棄物として扱われ、排出した事業者には処理が適正に行われるまでの責任があるという考え方が基本になっています。処理を委託した後も、委託先が適正に処理したかを確認する必要があるとされています。無料であるかどうかは、この責任の有無に影響しません。詳しくはPC・HDD廃棄の法律をご覧ください。
記録が残らないリスク
回収ボックスに投入した時点で、どの媒体をいつ手放したかを示す記録は残りません。数年後の内部監査や取引先からの照会で「あのHDDはどう処分したのか」と問われたときに、説明する材料がない状態になります。データ抹消を社外のデータ消去業者へ委託した場合は、媒体ごとの証明書という形で記録が残ります。求められる証跡の考え方はデータ消去・HDD破壊の基準で整理しています。
無許可の回収業者のリスク
「無料回収」を掲げて巡回している事業者のうち、必要な許可を持たない事業者に法人の機器を引き渡すと、排出した側が責任を問われる可能性があります。また、引き渡した後の処理の実態を確認できないため、記録媒体が転売されるといった情報漏えいのリスクも残ります。実際に、公的機関が委託した廃棄業者による記録媒体の転売事案が報じられ、廃棄時の確認手順が見直される契機となりました。
無料手段が向くケースと、専門業者に委託すべきケース
無料手段で足りるケース
個人の利用で、保存していたのが自分の写真や音楽などに限られ、処分の記録を誰にも示す必要がない場合は、無料の手段でも実務上の問題は起きにくいでしょう。ただしその場合も、投入前に自分でデータを消去または破壊しておくことが前提です。自分で壊す方法のリスクはHDDを自分で壊す方法の危険性でまとめています。
専門業者に委託すべきケース
次のいずれかに当てはまる場合は、費用をかけて委託する判断が合理的です。顧客情報・従業員情報・取引情報が入っていた媒体/ISMS・プライバシーマークの運用対象となっている資産/入札や取引先の要件で処分の証跡を求められる/台数がまとまっており1台ごとの管理が必要/故障して動作せず自分では消せない。法人の運用は法人・オフィス、量販店との切り分けは家電量販店のHDD処分との違いをご覧ください。
費用対効果で比べる1台¥1,540(税込)〜
委託した場合の実際の金額を置いて比べてみます。当社の単価(税込)は、HDD・SSD単体が1台 ¥1,540、11台以上は¥990/台、50台以上は¥880/台です。PC・サーバー本体(内蔵ドライブの取り出し込み)は¥2,090/台、11台以上¥1,540/台、50台以上¥1,320/台です。
証明書は写真付きが¥550/枚(1台につき1枚)、一覧形式が¥2,200/枚(最大20台)です。破壊後の機器・媒体は1点 ¥11(税込・税抜¥10)で買取し作業費から控除します。持ち込み・宅配では出張作業費はかかりません。出張オンサイト破壊の場合、東京23区は¥8,800(税込・機材運搬込)で、23区外の東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県は別途お見積りとなります。
10台なら差額はいくらか
たとえばHDD10台を委託し、一覧形式の証明書を1枚発行する場合、作業費 ¥1,540×10台=¥15,400 に証明書 ¥2,200 を加え、買取分 ¥11×10点=¥110 を控除する形になります。無料手段との差額は、「処分したことを説明できる記録」の価格と考えると判断しやすくなります。単価の一覧は料金トップ・媒体・方式別 料金表、費用の考え方はHDD破壊の費用相場、その場で概算を出す場合は料金シミュレーターをご利用ください。
無料か委託かを決める前に確認すること電話・メールフォーム
判断に必要なのは、①その媒体に何が入っていたか、②処分したことを誰かに示す必要があるか、③台数、の3点です。この3点をお知らせいただければ、無料手段で足りるのか、委託したほうがよいのかを含めてご案内します。
ご相談・お見積りは無料です。お電話 0120-979-467(9:00〜18:00・年中無休)または無料見積り・お申し込みからご連絡ください。1台からのご依頼にも対応しています。
無料処分についてのよくある質問
HDDを無料で処分する方法はありますか?
自治体の小型家電回収ボックス、メーカー・業界団体による回収(PCリサイクルマーク)、家電量販店の回収・下取り、中古PCショップ等の無料破壊サービスといった手段があります。ただし条件は自治体・事業者により異なり、いずれも媒体ごとのデータ消去証明書が出ることは想定されていません。
無料の回収に出す前にデータを消しておく必要はありますか?
多くの回収の案内では、データは排出する側で消してから出すことが前提とされています。回収した側がデータ消去まで行うとは限らないため、事前に自分で消去または破壊しておくほうが安全です。
無料の回収でも媒体ごとの証明書はもらえますか?
自治体・メーカー・量販店の回収は再資源化を目的とした仕組みであり、媒体ごとの破壊証明の発行は想定されていないのが一般的です。監査や入札で記録が必要な場合は、証明書が発行されるサービスをご検討ください。
無許可の回収業者に渡しても問題ないですか?
法人が排出した機器の処理を許可のない業者に委託すると、排出した側が責任を問われる可能性があります。また処理の実態が確認できないため、情報漏えいのリスクも残ります。制度の基礎は廃棄物処理法・リサイクル法のページをご覧ください。
この記事の監修
この記事の内容は、当社の破壊作業責任者(★監修者名)が確認しています。役職・保有資格・従事年数などのプロフィールは会社概要(監修者・作業責任者)に掲載しています。記載内容についてのお問い合わせも承ります。