サーバー・NASの処分方法
当社ではサーバー・NAS本体の破壊は現在承っておりません。入れ替えや廃棄の際に、RAIDを構成するドライブのデータを残さずに手放すための考え方と確認事項をまとめました。
このページの要点
- 重要当社ではサーバー・NAS本体の破壊は現在承っておりません
- 法人法人・団体・官公庁のお客様へ:サーバー・NASから取り外したHDD・SSDは、取り外し済みのHDD・SSD単体として承ります(機器からの取り外し作業は、ノートパソコン・デスクトップPCのみ承っています)
- 仕組みRAIDではデータが複数のドライブに分散・複製されるため、1台だけの処理では足りません
- 確認ベイのドライブに加え、ホットスペア・キャッシュ用SSDも数に含めます
- 記録いつ・何台を・どの方法で処分したかを、シリアル番号と台帳で説明できるようにします
サーバーやNASは、RAID構成によって複数のHDDにデータを分散して記録しているため、一部のドライブだけを処分しても情報が残ってしまう可能性があります。業務データやバックアップがまとまって入っていることも多く、入れ替えや廃棄の際には、どのドライブをどう処理するかを事前に決めておくことが大切です。

当社ではサーバー・NAS本体の破壊を行っていません
はじめにお伝えします。当社は記憶媒体の物理破壊を専門としていますが、サーバー・NAS・ストレージ機器本体の破壊(本体からの取り外し作業を含む)は現在承っておりません。本体のままでは、台数の多少にかかわらずお受けできませんので、あらかじめご了承ください。
現在お受けしているもの
当社が承っているのは、ノートパソコン・デスクトップPCと、取り外し済みのHDD・SSD単体です。サーバー・NASから取り外したHDD・SSDも、この取り外し済みのHDD・SSD単体としてお受けできます(機器からの取り外し作業は、ノートパソコン・デスクトップPCのみ承っています)。料金は媒体・方式別 料金表、ご依頼の流れはご依頼方法をご覧ください。
そのため以下では、サーバー・NASを処分する際に、どのドライブを対象にし、何を確認しておけばよいかを一般的な観点から解説します。
RAIDでデータはどう残るのかRAID 0・1・5・6
RAID構成では、データが複数のドライブに分散・複製されて記録されています。そのため、一部のHDDだけを処分しても、残りのドライブに情報の断片が残ってしまいます。
RAID構成ごとに残るデータの違い(RAID 0・1・5・6)
RAID 0 はデータを複数のドライブに分割して書き込むため、1台にはファイルの断片が残ります。RAID 1 は同じ内容を複製するため、1台だけでも内容が丸ごと残ります。RAID 5・RAID 6 はデータとパリティを分散して配置し、一部のドライブが欠けても残りから内容を再構成できる設計です。いずれの構成でも「1台だけ壊せば安全」とは言えず、サーバー・NASの処分では全ドライブを対象にする必要があります。
| 構成 | データの分散のしかた | 1台だけ処理した場合 | 対象にすべき範囲 |
|---|---|---|---|
| RAID 0(ストライピング) | ファイルを分割して全ドライブに書き分ける | × 残りのドライブにファイルの断片が残る | 全ドライブ |
| RAID 1(ミラーリング) | 同じ内容を2台以上に複製する | × 残りの1台に内容が丸ごと残る | 全ドライブ |
| RAID 5 | データとパリティを全ドライブに分散配置 | × 残りのドライブから内容を再構成できる設計 | 全ドライブ |
| RAID 6 | パリティを二重に持ち、2台までの欠損を許容 | × 2台処理しても残りから再構成できる設計 | 全ドライブ |
| ホットスペア/キャッシュ用SSD | 予備、または読み書き高速化のための一時領域 | × リビルド履歴やキャッシュとして実データを保持している場合がある | ベイ・M.2スロットを含めた全数 |
どの構成でも「1台だけ処理すれば読めなくなる」とは言えず、台数を数える段階から全ドライブを対象にしておく必要があります。台数の数え漏れが実際にどのような漏えいにつながるかは廃棄したHDDからの情報漏えいはなぜ起きるかで整理しています。
ホットスペア・キャッシュ用SSDも対象に含める
見落とされやすいのが、故障時の予備として組み込まれたホットスペアのドライブと、読み書きの高速化に使われるキャッシュ用のSSDです。ホットスペアは再構築(リビルド)が走った履歴があれば実データを保持している可能性があり、キャッシュ用SSDにも実データの一部が書かれます。台数を数える際は、ベイに挿さっているドライブすべてと、基板上のM.2スロットまで確認してください。
処分する前に確認しておくこと
サーバー・NASは業務の中心にあるデータを抱えているため、処分の前に社内で確認しておきたい点がいくつかあります。次の4点を押さえておくと迷いが減ります。
- データの要否移行が済んでいるか、保存期間が定められたデータが残っていないか。所管部門にも確認する
- 台数と所在ベイ番号ごとのドライブ、ホットスペア、キャッシュ用SSD、本体内部のM.2スロットまで数える
- 所有権リース・レンタルの機器は、返却や処分の方法を契約先に確認する
- 記録の残し方ドライブごとのシリアル番号を控え、資産管理台帳と突き合わせられるようにする
初期化や暗号化だけで済ませる場合の注意
製品によっては、NASの初期化機能やストレージの暗号化機能を使って処分前にデータを読めない状態にする方法もあります。ただし効果は製品の実装や設定に左右され、処理が完了したことを外から確かめにくいことがあります。故障して起動しない機器では、そもそも操作ができません。方式ごとの考え方はデータ消去ソフトの解説と方式の比較をご覧ください。
処分を委託するときの確認
社外に処分を委託する場合は、委託先がサーバー・NASに対応しているか、ドライブごとの処理の記録を受け取れるかを事前に確認してください。
サーバー・NASの処分に関するよくある質問
サーバー・NASの破壊を依頼できますか?
本体ごとのご依頼は、ドライブの取り外し作業を含めて現在承っておりません。お客様側で取り外したHDD・SSDであれば、取り外し済みのHDD・SSD単体として承ります。
RAIDを構成するHDDは全台処理が必要ですか。1台だけでは足りませんか?
全台を対象にすることをおすすめします。RAID 1 のようにドライブ間で内容を複製する構成では1台だけでも内容が丸ごと残り、RAID 5・6 では残ったドライブからデータを再構成できる設計になっています。RAID 0 でもファイルの断片が各ドライブに残ります。あわせて、ホットスペアのドライブやキャッシュ用SSDも実データを保持している場合があるため、台数を数えるときは全ベイと基板上のスロットまでご確認ください。
NASを初期化すればデータは消えますか?
初期化の方法や効果は製品によって異なり、設定だけを元に戻す初期化では、ドライブ上のデータが残ることがあります。製品のマニュアルで初期化の種類を確認し、確実性を求める場合はドライブそのものを読めない状態にすることをご検討ください。