この記事の結論
- 費用機材費だけでなく設置・安全対策・破片の処理・証跡作成の工数まで含めて比較する
- 証跡自社破壊は破壊する側と確認する側が同じになり、客観性を示しにくい
- 委託当社は ¥1,540/台(税込)〜。出張は東京23区 ¥8,800(税込)
- 判断損益分岐は自社の実額に当てはめて算出する(一律の台数では示せません)
台数がまとまって発生する組織では、「毎回委託するより破壊機を導入したほうが安いのではないか」という検討が必ず出てきます。判断を分けるのは機材の値段ではなく、付随して発生する手間と、作れる証跡の質です。
この記事では、購入・レンタルで自社処理する場合に何が必要になるかを整理し、委託した場合の実額と並べて比較します。HDDの処分方法のうち当社が受託するのは物理破壊で、破壊した媒体1台ごとに記憶装置物理破壊完了証明書(一般に「データ消去証明書」と呼ばれる書類に相当します)を発行します。
HDD破壊機の購入・レンタルにかかるもの
破壊機は、穿孔式・せん断式・折り曲げ式など方式が分かれ、処理能力(1台あたりの所要時間)や対応媒体の範囲も製品によって大きく異なります。価格やレンタル料金も機種・能力により幅があるため、ここでは金額ではなく「何が必要になるか」を項目として挙げます。
金額について
★要調査:破壊機の機種別の実売価格・レンタル料金の相場(メーカー各社の一次情報を確認のうえ追記する)。推測での金額提示は行いません。
機材費と設置場所
本体の費用に加えて、設置スペースが必要になります。据え置き型の破壊機は重量があり、床の耐荷重や搬入経路の確認が必要です。作業のたびに移動させる運用にすると、移動と設置の手間が毎回発生します。
作業者の安全と騒音・粉塵
金属を破断・せん断する作業では、破片の飛散、粉塵、騒音が発生します。保護具の準備、作業場所の区画、作業手順の教育が前提になります。オフィスの居室内で行うのは現実的でないため、作業に使える場所を確保できるかが実務上の分岐点になります。
破片・残骸の処理
破壊した後には金属・基板の破片が残ります。これを事業活動で出た廃棄物として適正に処理するルートを別に用意する必要があります。破壊機を導入しても、この工程がなくなるわけではありません。制度の基礎は産業廃棄物管理票(マニフェスト)の基礎と当社の買取対応をご覧ください。
保守と稼働率
刃やパンチは消耗品で、交換や調整が発生します。年に数回しか使わない場合、1台あたりの実質コストは機材費を稼働台数で割った金額になり、想定より高くなることがあります。反対に日常的に発生する組織では稼働率が上がり、単価は下がります。
自社破壊では作りにくい証跡 — 第三者による証明の意味
費用よりも判断に効くのが、こちらの論点です。自社で破壊した場合、作業記録を残すことはできますが、その記録の客観性をどう担保するかという問題が残ります。
職務分離の考え方
内部統制では、実行する人と確認する人を分けることが基本とされます。自社破壊では、破壊を実行する担当者と、破壊されたことを確認・記録する担当者が同じ部署、場合によっては同一人物になりがちです。この状態は監査で指摘されやすく、記録があっても「確認したことの裏づけ」として弱くなります。
Chain of Custody(管理の連鎖)
媒体を回収してから破壊が完了するまでの保管・移動・作業の記録を途切れなく追跡できる状態に保つ考え方をChain of Custody(管理の連鎖)と呼びます。自社処理でもこれを作れますが、回収から破壊までの保管場所の施錠・入退室記録・台数の照合といった運用を自前で設計し、維持する必要があります。委託の場合、この記録づくりは受託側の業務に含まれます。可視化の方法は立会い・作業動画/写真をご覧ください。
監査で問われる点
ISMS・プライバシーマークの内部監査や入札の仕様書では、「誰が」「どの媒体を」「いつ」「どの方式で」処理し、それを「どう確認したか」が問われます。自社破壊で用意できるのは前半の記録で、後半の「第三者による確認」は構造的に作りにくい部分です。公的なガイドラインがこの点を重視する背景はデータ消去・HDD破壊の基準、監査対応はISMS・Pマーク対応で整理しています。
委託の費用(当社の場合)
比較の基準として、当社に委託した場合の実額を示します。すべて税込です。
| 項目 | 金額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| HDD・SSD単体の物理破壊 | ¥1,540/台 | 11台以上 ¥990/台・50台以上 ¥880/台 |
| PC・サーバー本体(取り出し込み) | ¥2,090/台 | 11台以上 ¥1,540/台・50台以上 ¥1,320/台 |
| 出張作業費(東京23区) | ¥8,800 | 機材運搬込。23区外の東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県は別途見積 |
| 写真付き証明書 | ¥550/枚 | 1枚につき1台 |
| 一覧形式の証明書 | ¥2,200/枚 | 1枚につき最大20台 |
| 破壊後の機器・媒体の買取 | 1点 ¥11(税抜¥10) | 古物商許可に基づく譲受け。作業費から控除。0円・無償の引取りは行いません |
持ち込み・宅配では出張作業費はかかりません。台数を入力して概算を出す場合は料金シミュレーター、まとまった台数やデータセンター撤去の進め方は大量・データセンター撤去の費用をご覧ください。
委託で自社側に残る作業
委託した場合も、対象機器の洗い出しと台数の確定、IT資産管理台帳との突合はご自身の側の作業として残ります。証明書に資産管理番号を併記できますので、突合しやすい形での発行をご相談ください。
台数から考える判断の目安
「何台以上なら自社導入が得か」という損益分岐点は、機材の価格帯・作業者の時間単価・作業場所の有無によって大きく変わるため、一律の台数としてお示しすることはできません。機材費・人件費・証跡作成の工数を自社の実額に当てはめてご検討ください。判断の材料として、次の項目をご確認いただくと整理しやすくなります。
自社導入を検討する場合のチェックリスト
- 年間の発生台数と、その変動幅(繁忙期に偏るか、平準しているか)
- 破壊作業に使える場所があるか(騒音・粉塵を許容できる区画か)
- 作業を担当する人と、その時間単価。作業中は本来業務が止まる前提か
- 破片・残骸を適正に処理するルートを確保できるか
- 保護具・教育・手順書を整備・維持できるか
- 刃やパンチの消耗品費と保守の手配ができるか
- 破壊を実行する人と確認・記録する人を分けられるか(職務分離)
- 監査・入札で「第三者による確認」を求められる可能性があるか
- 拠点が複数ある場合、機材を各拠点に置くのか、集約して運ぶのか
併用という選択もある
日常的に少数ずつ発生する分は自社で処理し、証跡が必要な案件や大量発生時だけ委託する、という使い分けも実務では取られます。当社では出張オンサイト破壊(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、持ち込み、宅配の3方式をご用意しており、宅配は全国からご利用いただけます。方式の違いは依頼方法トップ(比較)をご覧ください。
自社導入と委託の比較に必要な情報を揃える電話・メールフォーム
年間の発生台数と拠点数、証跡の要件をお知らせいただければ、委託した場合の概算と、必要になる記録の形をお伝えします。自社導入との比較資料として稟議にお使いいただけます。
ご相談・お見積りは無料です。お電話 0120-979-467(9:00〜18:00・年中無休)または無料見積り・お申し込みからご連絡ください。法人・官公庁のご相談は法人・オフィス・官公庁・自治体もあわせてご覧ください。
破壊機の導入と委託についてのよくある質問
HDD破壊機を自社で導入したほうが安く済みますか?
機材費・設置場所・作業者の時間・破片の処理・証跡作成の工数をすべて自社の実額に当てはめて比較する必要があります。台数が多く継続的に発生するなら自社処理、変動が大きい場合や証跡が必要な場合は委託が向きます。機種・能力による価格の幅が大きいため、一律の損益分岐台数は示せません。
自社で破壊した場合でも証明書は作れますか?
作業記録を自社で残すことは可能です。ただし、破壊する側と確認する側が同じ組織になるため、監査や入札では「第三者による確認」として扱われない場合があります。職務分離と記録の客観性が論点になります。
破壊機のレンタルと委託はどちらが手間が少ないですか?
レンタルは機材の受け取り・設置・作業・返却と破片の処理を自社で行う必要があります。委託の場合、出張オンサイト破壊なら持ち出しなしで作業が完結し、記録も作業側が作成します。どちらが軽いかは台数と社内の体制によります。
委託した場合の費用はいくらですか?
HDD・SSD単体は1台 ¥1,540(税込)から、11台以上は¥990/台、50台以上は¥880/台です。証明書は写真付き¥550/枚・一覧形式¥2,200/枚(最大20台)、出張作業費は東京23区で¥8,800(税込・機材運搬込)です。台数を入力して概算を出せる料金シミュレーターもご用意しています。
この記事の監修
この記事の内容は、当社の破壊作業責任者(★監修者名)が確認しています。役職・保有資格・従事年数などのプロフィールは会社概要(監修者・作業責任者)に掲載しています。記載内容についてのお問い合わせも承ります。