このページの要点

  • 対象当サービスは法人・団体・官公庁のお客様専用です(個人のお客様からのご依頼は承っておりません)。
  • 範囲当社が承っているのは、ノートパソコン・デスクトップPCと、取り外し済みのHDD・SSD単体です。
  • 料金破壊は1〜10台 ¥1,540/台(11台以上¥990・50台以上¥880・税込)。1台の目安:東京23区・取り外し済みHDD/SSD 1台=破壊¥1,540+一覧証明書¥2,200+出張作業費¥8,800=¥12,540(税込・お買取り控除前)。23区外の一都三県は、出張作業費を別途お見積りします
  • 証明書一覧形式(最大20台/枚・1件一律¥2,200・税込)を標準発行し後日お渡し/写真付き(1台1枚¥550・税込)は任意
  • 依頼一都三県への出張オンサイト破壊のみ(東京都の島しょ部を除く)

HDDの処分方法にはいくつかの選択肢がありますが、そのうち当社が専門とするのは物理破壊です。物理破壊は、専用機を用いてHDD本体を貫通・切断し、記録面であるプラッタ(プラッター/記録円盤)を直接壊すことで、通常の手段ではデータを読み出せない状態にする処分方法です。当社は物理破壊専門です。ソフトウェアによる消去よりも確実性を優先したい場合に、一般に検討される処理方式です。故障して起動しない、認識しないHDDであっても、機械的に破壊するため対応できます。

物理破壊の仕組み穿孔・せん断

物理破壊で用いる専用機は、大きく分けて「穿孔(せんこう)」「せん断」の2つの考え方でHDDに力を加えます。いずれも記録面であるプラッタに直接作用させることを目的としており、媒体の形状や台数に応じて使い分けます。

穿孔(せんこう)— ピンや刃でプラッタを貫通させる

穿孔は、先端の尖ったピンや刃をHDD筐体ごと打ち込み、内部のプラッタを貫通させる方式です。複数箇所を貫くことで、記録面に深い傷と変形を与えます。プラッタはガラスまたはアルミの円盤で、貫通した箇所の周囲にも割れや歪みが及ぶため、表面に傷をつけるだけの処理とは意味が異なります。

せん断 — 刃やプレスで切断・圧壊する

せん断は強力な刃やプレスでHDDを切断・圧壊し、プラッタを割ったり折り曲げたりして原形をとどめない状態にします。円盤を持たないSSDやM.2などの基板型の媒体に対しても、記録を担うフラッシュメモリチップごと切断できるため有効です。

いずれの方式も油圧やモーターを用いた専用機によって行われます。人の手でドライバーを使って穴を開けるような作業とは異なり、短時間で安定して記録面を破壊できる点が特長です。ご自身で壊そうとした場合のリスクは自分でHDDを壊す危険性で解説しています。

方式仕組み記録面への作用対応媒体当社の使い分け
穿孔(せんこう)先端の尖ったピンや刃を、HDDの筐体ごと打ち込むプラッタ(記録円盤)を貫通させ、貫通部の周囲にも割れと歪みを広げる2.5インチ・3.5インチのHDDHDDの基本。専用機で複数箇所を貫通させる
せん断強力な刃やプレスで切断・圧壊する記録円盤を割る/フラッシュメモリチップごと切断するHDD・SSD・M.2・基板型の媒体円盤を持たない基板型の媒体で中心となる方式
手作業のドリル・金づち(参考)専用機を用いず、人の手で穴を開ける・叩く損傷が部分的にとどまり、記録面のどこまで壊れたかを確認できない—当社では行いません(自分でHDDを壊す危険性)

2方式はいずれも「記録面に直接力を加えて、連続したデータとして読み出せなくする」という同じ目的に向かうもので、媒体の形状と厚みによって選び分けます。方式ごとの位置づけを他の処理と横並びで確認したい場合はHDDの破壊・消去方式の選び方および物理破壊・デガウス・ソフト消去の比較をご覧ください。実際に廃棄機器から情報が漏れる経路を整理した廃棄したHDDからの情報漏えいはなぜ起きるかもあわせてご参照ください。

なぜ読み出せなくなるのか

物理破壊によって記録面(プラッタ)自体を壊すため、通常の手段では信号を読み取れなくなります。HDDはガラスやアルミの円盤(プラッタ)に磁気でデータを記録しており、ソフトウェアによる消去が「記録内容を上書きする」処理であるのに対し、物理破壊は記録面そのものを変形・破壊するため、上書き消去に比べて「消し残り」が起こりにくくなります。

プラッタを貫通・切断すれば、一部の破片が残ったとしても連続したデータとして読み出すことは極めて困難です。こうした特性から、機密情報を扱う組織では、最終処分の方法として物理破壊が一般に検討されます。

穿孔(穴あけ)についての留保 — 専用装置であることが前提

NIST SP 800-88(現行版はRev. 2・2025年9月26日発行)は Sec. 3.1.3 で、「曲げる・切る、あるいは記憶装置に穴を開けるといった緊急時的な手順は、媒体を部分的にしか損傷させず、最先端の実験室的手法を用いれば一部が読み出せる状態を残すことがある」と注意を促しています(当社による日本語訳。原文は英語)。総務省のガイドラインも同じ点を指摘しており、HDDを穿孔する場合は専用の破壊装置を利用すること、マイナンバー利用事務系の住民情報を保存する記録媒体については「多点方式で最下層の円盤まで損傷を与えることができる専用破壊装置」を用いる必要があると記載しています(令和8年3月版 第3編 第2章 4.1 サーバ等の管理(7)機器の廃棄等・図表40/図表41)。

つまり「穴が開いていればよい」わけではなく、どの装置で・何箇所を・どの深さまで貫通させたかが水準を左右します。当社は専用機で複数箇所を貫通させる方式を採っていますが、仕様書に貫通箇所数や装置の要件が定められている場合は、対応可否を作業前にご確認いただけますようお願いします。手作業でドライバーや電動ドリルを使う処理は、ここで言う専用装置による穿孔とは異なります(自分でHDDを壊す危険性)。基準の全体像はデータ消去・HDD破壊の基準(NIST SP 800-88と公的ガイドライン)をご覧ください。

対応する媒体HDD/SSD/パソコン

当社が承っているのは、ノートパソコン・デスクトップPCと、取り外し済みのHDD・SSD単体です。取り外し済みの2.5インチ・3.5インチの内蔵HDDのほか、SSDやM.2・NVMeなど基板型の記憶媒体も、チップごと切断することで物理破壊が可能です。ノートパソコン・デスクトップPCは、本体から内蔵HDD・SSDを取り出したうえで破壊します(記憶媒体が基板に直付けされ取り外せないパソコンは対応できません)。

HDD物理破壊の料金

物理破壊の料金(税込)は、HDD・SSD単体が1台¥1,540(11台以上は¥990、50台以上は¥880。台数割引はHDD・SSD単体のみ)です。ノートパソコン・デスクトップPC(本体)から取り出す場合は、分解・取り出し作業¥550/台(台数にかかわらず一律)が別途かかります。このほか出張作業費(東京23区¥8,800・23区外は別途お見積り)と一覧証明書¥2,200(1件一律・標準発行)がかかります。詳しくは媒体・方式別 料金表・料金ページをご覧ください。

物理破壊の依頼方法出張オンサイト破壊

物理破壊は、出張オンサイト破壊でご依頼いただけます。対応エリアは一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)で、社外に媒体を持ち出さず、その場で破壊できます(ご担当者様の立会いは任意です)。

物理破壊の証明書・立会い

破壊作業の完了後は、媒体ごとにシリアル番号・破壊方式・作業日時を記載した記憶装置物理破壊完了証明書を標準で発行し、後日お渡しします(PDFが標準)。出張オンサイト破壊では、ご希望に応じて破壊の様子に立ち会っていただけます(任意)。社外の委託先に依頼して物理破壊を完了させた記録として、監査や社内報告にご利用いただけます。

物理破壊のご相談・お見積り電話・メールフォーム

物理破壊に関するご相談・お見積りは、電話・メールフォームで承っています。媒体の種類・台数や、故障の有無などをお知らせいただければ、対応方法をご案内します。

FAQ

物理破壊に関するよくある質問

穴を開けるだけで本当に読めなくなりますか?

専用機による穿孔は、記録面であるプラッタ自体を貫通させて変形させるため、単なる傷ではなく記録の連続性そのものを破壊する処理です。ただしNIST SP 800-88 Rev. 2 は、専用装置によらない緊急時的な穴あけは媒体を部分的にしか損傷させない場合があると注意を促しており(Sec. 3.1.3)、総務省のガイドラインも穿孔には専用の破壊装置を用いるよう求めています。仕様書に貫通箇所数や装置の要件がある場合は、作業前にご相談ください。

故障したHDDでも破壊できますか?

はい、起動しない・認識しないHDDであっても、機械的に破壊する処理のため対応できます。むしろ故障品は診断や消去ソフトが使えないため、物理破壊が適した方法です。

破壊後の機器・媒体はどうなりますか?

破壊後の機器・媒体は、原則として古物商許可(東京都公安委員会 第305590806398号)に基づき1点¥11(税込)で買い取り、作業費から差し引いて精算します。ノートパソコン・デスクトップPCから記憶媒体を取り外す場合は、取り外し作業で本体が破損することを前提としているため、パソコン本体はお戻しできません。パソコン本体と破壊後の記憶媒体は、あわせて当社で買い取ります。買い取った機器・媒体は素材リサイクル(再資源化)のルートで再利用します。破壊後の記憶媒体のお戻しをご希望の場合は、ご依頼時にご相談ください。